一般的にカヌーツーリングは、スタートから5km〜10kmを上流から下流に向かって下ることを言います。そのためには、あらかじめカヌーをスタート地点に持って行く必要があります。私達大分市カヌー協会は1台の車に1〜2隻のカヌーをキャリーと呼ばれる台に乗せたり、車の中に入れて(長さが短いカヌー)移動します。無理をすれば4〜5隻のカヌーを積むことが出来ますが、カヌー同士の形が違うために滑りやすく万が一落下した場合は、事故の危険性があるために少なめにしています。
車にすべてのカヌーを積んで目的地へ
スタート地点で車からカヌーを降ろしているところ
ここで、すべての人が着替えをします。
1,カヌー1式(カヌー、パドル、スプレーカバー、靴)
2,救助ロープ(グループ全体で1〜2組あると良い)
3,非常食(クッキーやソーセージ類、水)をポケットやカヌーに入れておく。
4,携帯電話(非常の場合に連絡を取る時)グループで1人程度持参する。
5,寒いときの為に上着を入れておく。
6,メガネを使用する方は、紐で結んでおくかメガネバンドを使用。
カヌーで川を下ると、必ずと言って良いほど沈(転覆)します。するとカヌーの中に入っている物やパドル、カヌーが離れてしまいます。そのため荷物はなるべくコンパクトにまとめ、デジカメ等は紐でしっかりと結ぶかポケットに入れます。また、流れの中を人が流されると、膝や腰、頭を石にぶつけたりしますので、出ている部分はなるべくカバーする様にサポーターやネオプレーン地のタイツなどを装備しましょう。
1,ヘルメットは紐をしっかりとしておく
2,ライフジャケットが一番大事なので、新しくて浮力のあるものを着けキツいほどに閉めておく。
3,スプレーカバーは、初心者は取れやすい物、経験者でロールが出来る方は外れにくい物を着けます。
4,腰から下が一番岩に当たるので、ウェットスーツ地の物を着けます。
5,靴は、カヌー専用の物で外れにくく滑りにくい物をします。
6,この他、寒くなった時の為に上着を1枚カヌーの後ろに入れておきましょう。
このようなこともよくあります。1,余りに沈をして疲労困憊した時。2,ケガをしてこれ以上下れないと判断した場合。3,装備が壊れて(パドル、カヌー)これ以上ツーリングができない場合。
このような事例が発生した場合には、スタートの車が近ければそこへ行けば何とかなりますが、3〜4km下っている場合には出来ません。大きなケガの場合には、リーダーが故障した人を連れて道路まで上がり(ほとんどの川は道路と並行している)近隣の人に頼んだり、車を呼び対処します。疲れているだけでケガの具合が良い場合には、リーダーが道路にカヌー持って上がり、安全なところで待機し、ツーリングが終わって車で上がってくるまで防寒して待ちます。その際にリーダーが指定した場所を勝手に移動しないことが大事です。
このように全員がツーリングを中止する場合は、大きな事故が発生した場合や、増水して危険を感じた場合に上陸する必要が生じます。この場合にも上記と同じように道路に上がりやすいところを探して道路に上がり、下に置いた車まで歩くか、車に乗せてもらって待機しているところまで車を上げて、カヌーを積み込みます。この場合に大事なことは、リーダーが車を取りに行く組と残る組の不安や動揺を取り除く必要があります。
ツーリング中のトイレは男性だけであれば問題ありませんが、女性が含まれる場合にはスタートかゴール地点かその途中にコンビニか、道の駅などをあらかじめリーダーが把握しておき立ち寄る様にします。
大分市カヌー協会が毎年の秋に行う「卒業ツーリング」は、あらかじめ弁当屋さんに数と場所を指定しておき、中間地点で上がるところに弁当を持ってきてもらう様にしています。
カヌーに入れて途中で食べることも出来ますが、転覆するとすべて無くしてしまいますから途中で上がってコンビニやトイレのある広場があればそこで済ませるか、近くにない場合には、特定の場所にあらかじめクーラーに弁当とお茶を入れて置いておき、後に回収します。
私は、すぐお腹がすくので長いツーリングの場合には、コンビニでハムやちくわのような練り物をコンビニの袋に入れてカヌーの内側に結んでおき、途中で食べる様にしています。